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血圧は血液が流れる血管内圧のことです。ホースを流れる水の水圧と同じようなものと言ってよいでしょう。人の血管には、動脈、毛細血管、静脈の3種があり、どのホースにも水圧はありますが、「血圧」と言う場合、一般に動脈の血圧を指します。 この血圧は次の3つの要因からできあがります。 @心臓の拍出量(心臓が拍動して送り 出す血液の量 1回拍出量×心拍数) A血管抵抗(血管の弾力性や硬さ) B循環血液量(心臓・血管を流れる 血液の総量) 心臓が収縮し血液を送り出した直後の血圧が「収縮期血圧」、次の収縮が起こる前に心臓が血液を溜めている時の血圧が「拡張期血圧」で、順に128/74mmHgと2つの数字を並べて表記します。大出血などでBが大きく減っている場合を除き、血圧は以下のように計算できます。 血圧=心拍出量×末梢血管抵抗 =(1回拍出量×心拍数)×血管抵抗 低血圧とは、式の右辺のどこかが減って血圧が下がることです。一般に低血圧とは収縮期血圧が100mmHg以下を指しますが、明らかな基準はあり
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ません。また、100mmHg以下でも全く問題のない人もたくさんいます。このため、100mmHg以下の血圧でも、症状のない方は低血圧でも低血圧症とは言えず、特に治療の必要はありません。 さて、低血圧になると心臓から離れた場所に血液が十分流れません。血管や血液は、酸素、二酸化炭素に加え、栄養素、塩分や水分を運ぶだけでなく、前者はセントラルヒーティングのパイプであり、後者は熱や体の免疫力の媒体でもあります。このため、循環不全気味となった体のパーツは酸素欠乏に陥ったり、栄養不足になります。これらのパーツの機能不全が低血圧の症状です。筋肉の循環不全は疲れやすさ(倦怠感)や、手足の冷たさにつながります。 血圧は、自律神経の働きでほんの一瞬で上下します。「心頭滅却火もまた涼し」の境地に達していない限り、血圧を測定するたびに値が違うのは当たり前なのです。この波の中で下がったときに低血圧症状が出でしまうのです。
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