夏に負けない食生活

1)栄養を摂るべきか否か?
 従来より夏ばてにならないよう、ウナギを食べるなど、ビタミンや栄養をたっぷり摂る夏ばて防止策が推奨されてきました。しかし本当に正しいのでしょうか?ばててしまい食欲が落ちれば、必要な栄養もとれず消耗することもあり得ます。ところが、現代人の食生活を考えると、一年中ウナギは食べるし、焼き肉、ハンバーグ、お寿司も食べます。また、一年中果物は豊富で、ジュースも自動販売機で手に入ります。とすると、普段の食生活をしているだけで、一年中御馳走漬けにあっているようなものです。7つの海を制覇していた100年前イギリス王ですらこれほど豊かな食生活ではなかったでしょう。これでビタミンや栄養不足に陥ることはあり得ないはずです。
 それでは、御馳走を食べない方が良いのか?これは難しい質問ですが、標準体重までの人は基本的に普段通りで十分です。体重の多い方は栄養を摂るという考えを捨てて、むしろ少しさっぱり目の食事を食べ体重を減らした方が夏負けしない体が作れます。夏は果物のおいしい季節ですが、どれも基本的に砂糖水です。果物は水だから良いという考えを捨て、体重を増やさないように食べてください。

2)塩分と水分を摂るべきか?
 汗の主成分は塩分(ミネラル)と水分ですので基本的にイエスです。普段塩分制限をしている人でも外に出て汗をかく機会が多い場合は制限を少し緩めましょう。また透析など特別の状況を除いて水分は十分摂りましょう。果物やジュース、コーラや牛乳ばかりだとカロリーの摂りすぎにつながるので、基本は麦茶やウーロン茶、ストレートティなどにしておきましょう。
 ビールなどのアルコール類は一時的にノドの乾きは収まりますが、利尿作用があるので脱水を助長します。暑いからと言って飲み過ぎるとひどい目にあいかねません。
3)本当に食欲がなくなったら?
 食べたいものを食べるのが基本です。冷や麦などサッパリしていて塩分が多いものからまず食べて、レモンやお酢など酸っぱいもの、カレーや唐辛子など辛いものなど香辛料の味の強いものなどが食欲を増します。食べ物だけか食欲を増す起爆剤になるわけではありません。部屋が暑すぎたら、冷房を入れたりベランダに水をまくなど環境を整えましょう。また冷房を効かせすぎている可能性があるなら設定温度を上げてみるのも良いでしょう。暑い暑いと言って動かないから食欲が出ないのかもしれません。プールで泳ぐなど運動をしてみることも有効でしょう。






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