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1)インスリン:ペプチドと言われるタンパク質を小さくした物質でできています。このため、口から入れるとお肉と同様に消化酵素で分解されて機能しません。このため、皮下注射で使われてきました。鼻の粘膜から吸収するタイプも試されましたが、今のところ実用的な製剤はできていません。一日一回のインスリンもありますが、現在の主力は一日2回又は3回注射するタイプです。 インスリンは量を間違えたり、食事を取らないと低血糖を起こします。このため、血糖を自分で測定しながら注射をするという手間がかかります。また、体重増加も起こります。 2)SU剤、グリニド薬 膵臓のβ細胞を直接刺激してインスリンの分泌を促します。β細胞に鞭を入れるため、行き過ぎると細胞がくたびれ果てます。また、インスリン分泌が急速に起こるため、低血糖を起こすこともあります。SU剤はオイグルコン、グリミクロン、アマリールなどが代表で、どれも強力です。グリニドはナテグリニド、ミチグリニドがあり、SU剤と同じ作用部位に働きかけます。グリニドは速効性なので食直前に服用しますが、効果がマイルドなので低血糖は希です。どちらも体重増加をきたしやすいので注意が必要です。 3)メトホルミン(メルビン) ビグアナイド系と呼ばれ、かつては乳酸アシドーシスという副作用が嫌われあまり使われていませんでした。この中でもメトホルミンは、体重を増加させず血糖値を下げるため再評価され、肥満気味な方、イン
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スリン抵抗性のある方を中心によく使われています。欧米では内服薬の第一選択薬として使われています。ただ、欧米に比べると日本で認可されている用量は半分程度なので、効果不十分なケースもあります。最近用量が見直され、他国に近い使用量が認められました。食欲低下、下痢、吐き気などの副作用が出ることがあります。 4)チアゾリン系(ピオグリタゾン) メトホルミン同様にインスリン抵抗性を改善し、血糖を下げる働きがあります。以前は認められていなかったインスリンとの併用もやっと認可されました。認められなかった理由は医療経済上の問題でした。メタボ健診で動脈硬化の予防を進めながら、糖尿病のコントロールが悪いリスクの高いヒトを切り捨てるという、ちぐはぐな政策でした。なお、体重増加や体内への水分貯留の問題があり、心臓に余裕のない人は心不全の原因になりかねず注意が必要です。 5)αーグルコシダーゼ阻害薬 小腸での糖質の分解、吸収を阻害もしくは遅延し、食後の急激な血糖上昇を抑える薬です。食前に服用しておくと、αーグルコシダーゼというオリゴ糖分解酵素に付着しします。すると、食品由来のオリゴ糖はこの酵素と反応できません。結果、食べたオリゴ糖の消化吸収が先送りされます。オリゴ糖やブドウ糖を利用している腸内細菌が環境変化に対応しきれず暴れ、お腹がゴロゴロしたり下痢をすることがあります。
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