|
|
|
|
|
|
男性ホルモンを作っているのは精巣(睾丸)と副腎です。精巣は男性にしかない分泌器官で、女性の卵巣に相当します。男性ホルモンの95%がここで作られ、残りは副腎で作られます。女性の体内にある男性ホルモンも副腎由来です。 さて、発生初期の胎児は男性か女性か区別のつかない基本形をしています。男の胎児には精巣ができ、これが発達するにつれ、男性ホルモンを分泌し始めます。自分で作った男性ホルモンの働きで胎児の陰茎は形作られ骨格、筋肉など男性の特徴を備えていきます。女性は基本形から形態変化しませんが、男の胎児はお母さんのお腹の中で自力で男性形に進化するのです。 生後10数年間の男児では、男性ホルモンの分泌は活発ではありません。しかし、10代中盤の思春期を迎えると急激に精巣からの男性ホルモン分泌が増え、生殖可能になります。そしてホルモン分泌は20代前半をピークに10年ごとに数%ずつと徐々に減少して
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
いきます。 精巣から作られる男性ホルモンはテストステロン(T)と、ジヒドロテストステロン(DHT)そして、副腎から作られるデヒドロエピアンドロステロン(DHEA)などがあり、前2者が強力な男性ホルモンです。これらのホルモンは血液中でグロブリンやアルブミンというタンパク質に結合して体の末梢へ運ばれます。筋肉その他、体内各所では結合からはずれた遊離ホルモンが細胞に作用します。遊離ホルモンは全体のわずか2%程度ですが、年齢とともに低下してくるため、男性更年期やLOH症候群の診断の目的で測定されます。図のように男性ホルモン分泌低下は女性と比較して緩やかで気がつかないレベルです。しかし、緩やかといえども確実に男性的な面に衰えがきます。様々な症状の出現も緩やかなので、気づかない人もいます。そこで、ある日突然、「なにかおかしい」と感じたときが、男性の更年期障害の始まりと言ってよいでしょう。
|
|
|
|
|