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薬はどれも様々な経路を通じて体内に入り、体の各部署で働きます。仕事を終え不要になったり時間がくると、薬は分解され体外に排出されて、使命を終えます。 薬の入る経路を投与経路、分解や排出を薬の代謝と呼びます。 薬の主な投与経路は効果の早いほうから、静脈注射、筋肉注射、皮下注射、経口投与があります。これに加え、舌下投与、経直腸投与(座薬)などもあります。 薬は外用薬以外、どの経路を通っても血管内に吸収されて全身へまわります。従って、静脈内に直接注射すると、最も早く効果が現れます。筋肉は血管が多い組織なため、2番目に吸収が早く、皮下注射、経口投与の順に続きます。 舌下投与や座薬は比較的吸収が速く、筋肉注射程度の速さで吸収されます。
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なお、注射は経口投与(内服)より薬の作用発現は速いので"速効性"がありますが、注射を一本打てば風邪が治るといった即効性はありません。お間違えなく。 さて、薬の代謝は主に肝臓と腎臓で行われます。肝臓で分解された薬は主に胆汁から腸へ排出され、大便へ出ます。腎臓で排出された薬は尿から出ます。このため、重症肝硬変で肝機能がひどく低下していたり、人工透析間近の腎不全の場合は薬の代謝が滞り、体内で作用時間が引き延ばされます。以上より、薬によっては使えないものがあったり、使用量を減らさなければならないことがあります。一部の薬は体内に取り込まれてから肝臓や腎臓で活性化されて、逆に作用が増強するものもあります。これらの薬は肝臓や腎臓の機能不全では効果が不十分になります。
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