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図をご覧下さい。背骨は椎骨という骨が積み重なっています。椎骨の大きな部分は椎体と呼ばれ、ここが体の体重を支えています。椎体の間には椎間板という軟骨でできたクッションが挟まっています。椎骨の隙間には上から下へ脊髄という神経の束が通っています。また、脊髄からは足などに伸びる末梢神経が出ています。この構造は頸〜尾骨まで同様です。
椎間板ヘルニアはこの椎間板の周囲を包む袋が弱り、中心部の軟らかい部分が後ろへ出っぱって脊髄を圧迫する病気です。椎体は重力がかかっており、その重力が過剰になったときに椎間板が押しつぶされ袋が破れそうになります。
重いものを持ったり、体に衝撃のかかるスポーツなど、腰の負担が症状が出るきっかけになります。仕事時の悪い姿勢や体重増加も原因です。
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症状:圧迫された脊髄の位置(高さ)が症状と直結します。足を中心に様々な場所で痛み(神経痛)やしびれを感じたり、一部の筋肉に力が入らないなどが代表的な症状です。
診断:症状やきっかけなどでヘルニアが疑われればレントゲンを撮ります。椎間板や神経はレントゲンで見えませんが、椎体の間が狭くなっています。MRIでは、椎骨だけでなく、飛び出した椎間板や押しつぶされた脊髄も確認でき、まさに図のとおりに見えます。
経過と治療:椎間板の袋は元々硬い線維でできています。安静を保っていると3ヶ月ほどで飛び出した部分は自然に消失し硬い線維の袋も再生します。この間、スポーツや重力のかかる作業を止め、背骨を伸ばすような体操やリハビリを行います。コルセットで固定し背骨に体重をかけないことも大切です。痛みが強いときはブロック注射をしたり、はみ出した椎間板を一部切りとる手術も行われます。
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