すこやか生活

第10巻12号 

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(3 ページから続く)

能障害は希です。ただ、高齢者は便秘がちになります。腸の運動が落ちるため、便の肛門への移動が遅くなり硬くなりやすいこと、そしてこちらの方が主だと思いますが、腹筋など便を絞り出す筋肉が弱り、

力強く絞り出せないことが原因です。腸の壁が薄くなるので憩室と呼ばれるポケットが腸にできます。これは、盲腸が短くなったような袋で、広く大腸にできます。希に虫垂炎と同様の炎症を起こします。(大腸憩室炎)

加齢と筋肉(50肩とこむら返り)






 人は年をとるとやせていきます。脂肪を含む皮下組織が薄くなり、しわくちゃになるのが典型ですが、筋肉も衰えて細くなります。筋肉が細く弱くなると、少しの負担で筋繊維が切れたり傷つき、腕や足を動かすと痛い思いをします。見本が「50肩」です。50肩と同じ現象は体のあちこちの筋肉で起きます。高齢者が訴える、骨や関節以外の全身の痛みはこの筋肉痛です。50肩類似の現象は、筋肉に強い力がかかったときに傷ついて発生するので、年甲斐のない作業を慎んだり、若い頃にできていた運動を何の準備もせずに行わないよう気をつけましょう。一度傷つけると半年くらい治らないので、痛い部分の筋肉を使わず安静にしておくことが早めに治すポイントです。
 比較的大きな傷以外にも細い筋繊維がところどころ

傷つきます。そこからは電気的なスパークが発生します。電気的なスパークは、脳腫瘍や脳卒中など、脳の傷害で発生する"てんかん"に、よく似ています。スパークは、足などの筋肉にけいれんを招き痛い思いをします。これが「こむら返り」と呼ばれる現象の正体です。筋肉から発生する電気的なスパークは周りに広がり、自制不可能な筋収縮がギューッと起きます。しばらく使ってない筋肉を使いすぎたり、脱水になりやすい夜間によく発生します。治療は、芍薬甘草湯やミオナールなどの筋弛緩剤が中心です。どうしても収まらないときは抗てんかん薬を使うこともあります。
 筋肉の加齢性変化を予防するには普段からほどよく筋肉を使って衰えないようにしておきましょう。準備運動やストレッチも大切です。

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加齢と腎機能
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加齢と胃腸の変化
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