B:脂肪腫
 皮下にできる、最もありふれたこぶです。正常の成熟した脂肪細胞にそっくりな良性腫瘍です。脂肪ですからやわらかく、さわるとよく動きます。
 一つだけのこともありますが、体のあちこちにできている方もいます。通常痛みもなく、治療の必要はありません。ゆっくりと大きくなるので、邪魔になったりまれに周囲を圧迫して痛みの原因になることもあり、その場合は切り取ります。栄養過多でできるわけではありませんが、アルコールをよく飲む方に多い印象です。

C:ケロイド
 手術や傷の痕に沿って線状で葉巻様に腫れるできものです。傷がふさがる時に皮膚と皮膚をつなげる、膠原線維という糸状のタンパクが増えすぎて盛り上がるこぶの一種です。
 軽いものはどなたにでもできますが、通常1年〜数年で小さくなりほとんどわからなくなります。
 ところが、ケロイド体質と言われる方は、元々の傷や痕の範囲を超えてケロイドが広がり、こすれて炎症を起こしたり痛みを覚えます。
 切れば切るほど広がりますので、根本的な解決策はありませんが、リザベンという抗アレルギー剤を飲むと、腫れが引き、痛みが軽減することもあります。






ニキビ

 尋常性ざ瘡というのが本名です。さまざまな要因が重なってできますが、主因は3つです。

@男性ホルモンによる皮脂分泌の増加
A毛の生え口の角化障害
Bアクネ菌(P.acunes)による狼藉(ろうぜき)

 男性ホルモン(アンドロゲン)は、皮脂の分泌を増やします。皮脂は皮膚に同居して

いるアクネ菌の栄養となるため菌が繁殖します。思春期は男性ホルモンの分泌が活発になるため、男子中高生はニキビがトレードマークなのです。なお、男性ホルモンは睾丸だけでなく、女性にもある副腎からも分泌されるため、女性でもニキビはできます。
 アクネ菌は皮脂を食べるだけでなくリパーゼで中性脂肪を分解し、遊離脂肪酸を作ります。これが、刺激になって

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ニキビのでき方

1)毛の生え際に皮脂の分泌が増え、角化によるアカが溜まり、アクネ菌が繁殖する

2)貯留物が面ぽうというツブツブを形成。時に化膿する

おでき | 名のある"おでき"達 こぶ(瘤)|
ニキビ | 身近な消毒薬