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最近聞き慣れないCKDという言葉が時々新聞などに載っています。腎臓の病気は他の臓器と違い、感染症による炎症(肺炎、C型肝炎)、癌、循環不全(狭心症や脳梗塞)はまれです。かわりにIgM腎症、膜性腎症など、原因は解明されておらず診断も難しい何やらわかりにくい病気ばかりです。病気が進んでくると、どれもこれも人工透析になってしまいます。慢性腎疾患は、原因や血液検査などによる分類ができないため、腎生検の標本を顕微鏡で確認の上、診断されていました。顕微鏡の見え方は染色の方法次第で変わるため、顕微鏡検査法の進歩に従って、病名や分類が何度も変わり、何ともスッキリしないネーミングばかりでした。そのくせ結局は透析になってしまう。ならば、原因や顕微鏡による病名分
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類はともあれ、腎臓の機能を中心に腎臓病を考えて取り扱った方が現実的です。この現実論に基づいて慢性の腎疾患をひとくくりにし、ケアの方針を立てていこうというのが慢性腎臓病(CKD)の考え方です。CKDは原因はともあれ、腎臓や泌尿器科的な病気で、腎臓の機能が低下し後戻りできなくなった病気の総称です。腎機能低下は徐々に進んでいきます。機能が低下すると体の中の水分や塩分の調節ができなくなり、高血圧・貧血・骨粗鬆症など、様々な合併症を起こします。また、CKDになると、心筋梗塞など心臓発作で死亡する確率が増します。このため、CKDの予備軍を早めに見つけ、命取りになる余病の併発や腎不全を防いでいこうというのがCKDの考え方です。
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