膀胱ガンと腎ガン

1)膀胱ガン
 60歳以上の高齢者に多く、女性に比べ男性は4倍多く見られます。大きくなると下腹部の痛みや膀胱炎と似た不快感を訴えますが、大概は自覚症状が全くなく血尿が発見の糸口になります。従って目に見えるような血尿だけでなく、見た目は全くきれいな血尿(尿潜血陽性程度)であっても尿のカスを顕微鏡で調べる尿細胞診をしておくと早期発見が可能です。比較的小さく浅いガンは膀胱鏡を見ながら電気メスで削り取る経尿道的膀胱腫瘍切除術(TUR)が行われます。ちょうど胃腸のポリープや小さなガンを取るのと同じですね。一度だけでなく何度も行えるのも似ています。大きなものは膀胱を取る手術になり、こちらは排尿障害を起こします。

2)腎ガン(腎細胞ガン)
 中高齢者から初老期に多く、やや男性に多く見られます。5cm以下は症状も
乏しく、血尿なども見られないため、進行してから見つかるケースがほとんどです。近年は、ドックなどの超音波で偶然見つかるものも増えつつあります。診断は、超音波、CTなどです。治療の基本は腎摘出術などの手術です。腎ガンは、血管を介しての転移が多く、抗ガン剤もほとんど効果が有りませんでした。最近はインターフェロンの効果が抗ガン剤よりも勝ることが知られ、手術後の患者さんを中心に広く用いられています。






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