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1)膀胱炎
尿をしている時、し終わった時の痛み、尿をしたばかりなのにまだ残っているような感じ(残尿感)を覚えたり、尿の回数が多かったりするのが膀胱炎の症状です。時に尿に血が混ざっていたりすることもあります。また、尿に変な臭いがついていることもあります。通常熱はありませんが、腎盂腎炎に進んでいたり、前立腺炎を併発している場合は発熱します。自覚症状である程度予想がつきますが、確実に診断するためには尿を調べます。尿に細菌の反応が出ていたり、膿の主成分である白血球が混じっていれば確実です。膀胱炎を起こす主な細菌は、大腸菌です。便に混じっている大腸菌が尿道の出口につき、尿道をさかのぼって膀胱炎を起こすわけです。
治療:大腸菌などに効く抗生物質を3〜5日服用します。軽ければ抗生物質服用後一日で症状がとれますが、細菌を根絶やしにするため処方された薬は飲みきってください。また、3日たっても症状が残る場合は抗生物質が効いていない可能性がありますので、早めに尿を再検査し違うタイプの抗生物質に切り替える必要があります。
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2)腎盂腎炎
膀胱炎の症状が前もってあり、その後熱がでることが多いのですが、まれにこの症状がなく、いきなり熱がでる方もいます。夕方に熱がポーンと上がるパターンが多く腰痛を自覚します。腎臓のあたりを背中からたたくと、腎盂腎炎になっている側がウッと痛むのが特徴です。図の位置が、腎臓の痛みがでる場所です。また、膀胱炎の悪化したものですから、膀胱炎と同様に尿に細菌や膿の成分が混じったりしています。腎盂腎炎は敗血症になることもあるので、診断がつき次第しっかり治療しておくことが大切です。
治療:軽い場合は内服の抗生物質で治る場合もありますが、注射で使う強力な抗生物質がお勧めです。治療期間は一週間から10日程度です。膀胱炎同様、3日〜4日たっても解熱傾向が乏しい場合は早めに他の薬に切り替えるのが基本です。また、働きの異なった抗生物質を複数使う場合もあります。治りが悪い場合には前立腺肥大や、腎結石が原因となっていることもありますので、超音波やCTなどで腎盂を見ておくことも必要です。なお、繰り返す場合も尿管の機能自体に問題が潜んでいる可能性があるため、膀胱、尿管付近の状態を詳しく調べる必要があります。予防は、膀胱炎を早い段階で発見治療して、腎盂まで炎症が及ばなくすることです。
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