身近な神経病
神経というと精神と混同され、また脳とつながっているので、なにかと理解しにくいものです。脳と神経は全身のコントロールタワーであり、ネットワークなので、症状の出方から問題が起こっている部位を予測するのは、絡み合った釣り糸を解きほぐすようなものです。慣れていない人では、この作業は困難である
ばかりか、全くの素人の方の思いこみで物事を判断するのは危険極まりありません。複雑なものは専門家に任せるのが筋です。しかし、そうは言っても、比較的多い疾病で一般の方が知っていてもよいと思われる病気や症状もあります。今回は、身近に起こりうる神経の代表的な病気や症状をまとめてみましょう。
神経病の主な症状
運動麻痺---手足に限ら ず、顔面や喉、舌など の動きが悪くなる症 状。 筋肉の萎縮----筋肉がや せ細り力がなくなる症 状。 知覚障害----痛み、痺れ 、視力低下、聴力低下 など。 筋肉の異常収縮---筋肉 がカチカチに固まった り、痙攣(けいれん) したりすること。 不随意運動----体が思っ たように動かず、勝手 に動いてしまうこと。
反射異常----外部の刺激に 筋肉の動きが過剰に反 応したり、動かなかっ たりすること。 平衡感覚異常--バランス 感覚が崩れ、酔っぱら った感じ。(小脳症状) 自律神経症状---便秘、吐 き気など胃腸の症状や、 尿意など膀胱の症状、 発汗過多など。 歩行障害---上記の様々な 症状の積み重ねの結果 歩けなくなること。 知能障害や認知障害--- 精神症状を含む高次の 大脳機能障害。