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鎌倉市大船 山口内科 すこやか生活第3巻10号


血圧を下げる5つの工夫

高血圧は薬で治すものという通念が一般化しています。しかし、自分でできることは実行し、少しでも薬の量を減らす工夫や予防も大切です。

 1)減塩食にする
 塩分が血圧に悪いことは常識です。それでは減塩はどのくらい血圧を下げる効果があるのでしょうか?一般的な1日の食塩摂取量が12g程度なので、その半分にすると3〜4(上)/1〜2(下)mmHg程度血圧が下がるといわれています。高齢者ではもう少し下がりますが思ったほどではないというのが実感ではないでしょうか?しかし減塩は体の水分貯留を防ぎ心臓の負担を取るなど降圧効果以上のメリットがありますので、是非実行して下さい。また、ナトリウムと体の中で置き換わるカリウム(K)をたっぷりと取ると血圧が下がることも知られています。カリウムを多く含む野菜を主とした食生活も一つの工夫です。

2)お酒を控える
 血圧が上がらない飲酒量は純アルコールにして30mlといわれています。日本酒1合、ビール大びん一本がその量です。それ以上飲むと長期的には血圧が上がってきます。平均5週間の節酒が2.1〜8.0/1.4〜6.0mmHg下げたという報告もあります。

3)肥満を予防する
 軽度の肥満でも高血圧になるリスクが上がります。特に若年の時からの肥満は要注意です。すでに太っている方も、減量することで血圧が下がる可能性がありますのであきらめずにダイエットにいそしんで下さい。

4)毎日運動しよう
 少し早めに歩く程度の運動を30分〜45分、できるだけ毎日、少なくとも週3日程度は行いましょう。足腰に不安がある方はプールで歩いたり泳ぐのも良いでしょう。ちなみに血圧が高くない人も普段から運動していると高血圧にならずにすむ人が多いようです。

5)禁煙しよう
 タバコは血圧を上げるだけでなく、高血圧の合併症である狭心症、心筋梗塞、脳卒中の危険因子です。禁煙パッチや禁煙ガムも出ているので、タバコの害を一度真剣に考えて、禁煙に取り組みましょう。






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