|
|
|
|
|
|
(2 ページから続く)
B)ACE阻害剤
レニベース、ロンゲスなどです。血管を収縮させ血圧を上げるアンジオテンシンというホルモンの腎臓での生産を抑える働きがあります。効果が出てくるのに2〜4週間はかかりますのでじっくり続け効果を見ていきます。最近は心不全を軽減するなど心臓に優しく腎臓の負担も軽減するため良く使われるようになりました。ただ、喘息や気管支の弱い方などでは空咳が出やすいため、結核の傷跡が多くの残っている日本の高齢者の方にはやや使いにくい感じもします。
C)AT-II(アンジオテンシン-II)拮抗剤
ブロプレス、ニューロタンなど、この数年の間に出てきた薬です。ACE阻害剤のところで述べた、アンジオテンシンという血圧を上げる物質が血管などで作用するとき、その作用部位に替わりにくっついて、アンジオテンシンの昇圧作用を妨げます。最近の薬なので長期的に見てどれくらい体のために良いのか未知数の部分もありますが、ACE阻害剤で時々見られる咳が出ないなど続けやすい薬です。また、ACE阻害剤同様、心臓の負担を軽減する可能性もあり、今後主流になる可能性の高い降圧剤です。
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
D)β-ブロッカー
テノーミン、インデラールなどです。心臓の働きを主に抑え、血液が血管にドッと出ていくのを防いで血圧を下げます。心臓の働きを穏やかにするわけですから心拍数が少なくなります。緊張感の強い方、ドキドキしやすい方の高血圧などによく使われます。昔からある薬ですので、副作用や長期的な治療効果のデータもそろっており、選びやすい薬でもあります。
E)α-ブロッカー
カルデナリン、ミニプレスなどです。交感神経のα作用を抑え、血圧を下げます。前立腺肥大の治療効果もあるため、その治療を兼ねて中高齢者の男性に使われることの多い薬です。
F)利尿剤
フルイトラン、ナトリックスなどです。オシッコと一緒にナトリウム(Na)も体の外へ出すため、取りすぎた塩分を解消します。むくみのある方や心不全気味の方などでよく使われます。
様々な血圧の薬の特徴をまとめましたが、どの薬が良くてどの薬が悪いということではありません。また、人によって薬の効き方や副作用のでかたも様々なので、まずは何か代表的なものを使ってみて、効き具合を見ながら徐々に個々人にあった薬を見つけていくことが高血圧治療の第一歩です。
|
|
|
|
|