図は、大型と中型の旅客機の断面図と空気の流れです。基本的に機内では、空気は進行方向の前後にはあまり流れず断面の左右方向に図のように座席上の荷物入れの上や下から空気が入り、窓際の足下方向に流れるとされています。客室に流入する空気の約50%は外気、残りの50%は機内の空気の再循環です。再循環は、空高く飛ぶ機内の湿度や酸素濃度、効率を考えてのことです。客室内の空気はおよそ34分で入れ替わり、一時間あたり1520回換気される計算で、一般的なオフィスビルの換気が12回程度とされているので、それ以上に換気がよいことになります。これはファースト〜エコノミーまで、エリアによっても異なるとされています。

 また、オフィスビルと異なりHEPAフィルターという、高効率に微粒子を捉えることができるフィルターを使い、ホコリだけでなく細菌やウイルスを除去できるとされています。しかし、過去の機内での感染状況を見ると、規格通りになっていないことがわかります。

 その理由は、

@機内での気流が乱れ、図のようにだけ空気が流れているわけではない。

AHEPAフィルターが想定どおり機能していない。 などが考えられます。

 前述のように、飛行機内はバスや電車などの交通機関より安全だという神話は崩れています。様々な施設で1時間に1回ドアを開けて空気を入れ換えていますとか、毎時3回換気をしているから安全ですと唱っていますが、本当だろうかと疑問を抱いてしまいます。

 家屋やビルと比べて絶対的に天井が低く、居室の容積が狭い航空機は、家屋や

航空機内での空気の流れ

航空機内でのコロナ感染

航空機内での空気の流れ 

旅行をする場合の工夫・同じコロナのSARSの場合

集団免疫とは?

ビルの1/31/4の空気量の入れ替えで、1回換気が終了します。1時間に15回〜20回と言えども、家屋の4〜5回程度と考えてよいでしょう。さて、図のように、機内のどこなら安全という場所は基本的にありません。以下の事が重要です。

航空会社の対策

@機上前の体温・健康状態チェック

A空港・機内の消毒や除菌

Bモノに触れない機乗

C乗員・乗客のマスクの義務化

D可能な限りのソーシャルディスタンス

個人の対策(心がけること)

@機内ではマスクをはずさない

A短・中距離では機内で飲食はしない

B長距離で飲食する場合は、周りの人が食べる前に持ち込んだモノを食べたり、周りの人が食べ終わってから素早く食べる

C機内ではしゃべらず黙って過ごす

D客室への荷物は少なくする

Eできるだけ席を立たない

F予約はギリギリまで待ち、座席を確認して航空会社のサイトで行う

Gトイレは空港その他で済ませておく

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鎌倉市大船 山口内科 すこやか生活22巻4号