鎌倉市大船 山口内科 すこやか生活第21巻8号

すこやか生活

カゼとは?

う医師の誤解です。もしカゼがウイルスであれば、カゼの最前線にいて患者さんのセキやクシャミを浴びている開業医の我々はいつもカゼをひいていなければなりませんが、実際そうではありません。医者はいつもカゼのウイルスに接しているので免疫力がついているからカゼをひかないのではという反論もありますが、我々も開業するまではカゼとは無縁の専門医として外来・病棟・研究室で働いていたため、カゼウイルス(?)に接する機会はほとんどありませんでした。このため開業以来ほとんどカゼをひいたことがない自分としては、カゼのほとんどがウイルスとはとても信じられないのです。インフルエンザウイルスは明らかに感染症なのですが、それ以外をどう考え、「カゼ=ウイルス」という一般論では理解できないカゼの本質に迫り、どのように対処していくかを今回のテーマとしました。皆さんも自分や家族に当てはめて、カゼについて考えて頂きたいと思っています。

 カゼの一般的な捉えられ方は「鼻腔・咽頭・喉頭と呼ばれる上気道に起こる炎症で、ほとんどはライノウイルスや、コロナウイルス、アデノウイルスなど各種のウィルスによる感染症です。主な症状としては、鼻汁(鼻みず)・鼻閉・咽頭痛・嗄声(声枯れ)・咳嗽・喀痰などの 呼吸器症状の他に、発熱・頭痛・だるさなどが加わります。多くは1週間程で自らの免疫力により治り、合併症が加わった場合などは抗生物質がつかわれます。」と言った感じでしょうか?カゼの90%以上がウイルスとも言われていますが、実はカゼについてのきちんとした研究は稀で、ごくわずかな過去の研究論文が拡大解釈をされ、『カゼはウイルスが原因の上気道炎である』と信じられるようになりました。この理論に拍車をかけているのが、『ウイルスは100種類もあり、一つのウイルスが治って免疫がついても、次々別のウイルスに感染するので、保育園に行きだしたら2週間ごとにカゼをもらうことを繰り返すのである』とい

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