心不全と日常生活

 心臓が悪いからといって寝てばかりいては生活の質が低下します。以下のことに注意しながら暮らしましょう。
心不全のリハビリテーション:運動選手の様に高負荷で運動をしても、持病がある方の心臓を鍛えることはできません。1020分程度のウォーキングを目安に軽めの有酸素運動から始め、徐々に運動量を上げていくことが大切です。心拍数が上がりすぎると心臓に大きな負担がかかるので、心拍数(脈拍)は安静時の心拍数+30程度までと考えて下さい。安静時に75/分なら、105/分程度です。息切れが強かったり、動悸がする場合はすぐに立ち止まって休んで下さい。
食事療法:心不全になると、心筋の運動や直結する肺での呼吸が活発となります。その結果、心拍数や呼

吸数が増えるので、基礎代謝(安静にしていても燃やしているエネルギー)が増えます。こうなると体重が減少し筋肉がやせ細るため、タンパク質やデンプン質を中心に普通以上に食べる必要性が生じます。また、水分と塩分は心臓の負担になるため、控えることが肝要です。塩分は6g/日未満と言われ、この数字は平均の半分です。イメージとしては味気ないくらいの塩分となりますが、余計な塩や醤油などの調味料を加えない、ハム、漬け物その他の保存・加工食品は避ける、うどんのだし汁やみそ汁はできるだけ残すなどの工夫でよいでしょう。減塩すると外食が塩辛く感じますが、こうなればしめたもの。水分は塩分を控えればある程度コントロール可能なので、摂りすぎないように心がけましょう。

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