を通って尿細管へ出たあと、ほとんどが尿細管から血液内に再吸収されます。そして、必要に応じて、尿に捨てられたり、100%近く再吸収されたりしてバランスを取っているのです。塩分も普段は意識することはありませんが、体の調子をとるために大変重要な成分です。腎臓はこの意味で、解毒作用を司るだけでなく、体の基本的な物質のバランスをとる重要な臓器と言えましょう。 3)血圧のコントロール 腎臓は、レニン、アンジオテンシンという、血圧を上昇させるホルモンを分泌します。その仕組みは、血圧が下がり腎臓に流れる血液の流れが減ると、レニンが作られます。レニンはアンジオテンシン-Iを放出し、それがアンジオテンシン-IIに変換されます。このアンジオテンシン-IIには、強い血圧上昇作用があるのです。最近、血圧の薬で、この経路を抑えて降圧効果を示す薬剤が増えてきました。血圧は、これ以外にも様々な仕組みでコントロールされています。腎臓も、その仕組みの一つとして大変重要な役割を果たしているのです。
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