食中毒への対応、O-157

 食中毒は予防が第一です。しかし原因になる菌は見えないわけですから、できる範囲で食品に注意を払うことになります。食器、包丁などを清潔にすること、食品をさわる手を綺麗にしておくことは常識です。傷は、ブドウ球菌の温床になりますので、きちんと治療しておいてください。また、指先などに傷のある方は治るまで、調理に参加しないようにしましょう。食材や調理済みの食品はできるだけ冷所に保存しておき、加熱してから食べましょう。賞味期限を守ることは言うまでもありません。この時期生ものが一番おいしい季節ですが、危ないのも今頃です。丁寧に洗ってから食べるようにしてください。
 さて、不幸にも吐いたり、下ったりしたら、
症状が出る一日か二日の間にどのようなものをどこで食べたか思いだし、書き留めておくと良いでしょう。そして、下痢に血液が混じっていないか観察するなど、症状の程度、状況、回数、時間などを覚えておいてください。また、家族、その他、同じ物を食べた人々に、同様な症状が出ていないかを確認しておきましょう。症状

に応じて治療の仕方、対応が異なりますし、保健所に届ける場合もありますので詳しくこちらに知らせてください。
 
海外旅行帰りの方の急性胃腸炎も多くは、現地の衛生状態が悪いことによる一般的な食中毒です。しかし、まれにコレラその他の、周りの人にばらまいて大騒動を起こす病原菌が含まれていますので、どんな細菌をもらってきたのか調べるために、必ず便の培養検査を受けて下さい。
 食中毒は一部を除いて、命に別状なく治ることが多いのですが、2〜3日寝込んで棒に振ります。また、体の弱った方、お年寄りや若年者では重症化する場合もあります。お店や旅館で集団食中毒を起こすと、数日間営業停止処分になります。くれぐれも馬鹿にしないで、上手に対応してください。 
 最後になりますが、
酸っぱいなど味が変だと思ったら、決して飲み込まず吐き出しましょう。もったいないのは古い食べ物ではなく、命や時間の方ですから。



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