スギ花粉症とその対応

1)原因の花粉をシャットアウトする!
 鼻に関してはマスク、目はゴーグルやメガネなどで覆い、花粉を取り込まないようにしましょう。マスクは不織布の一般的なもので十分です。この時期はインフルエンザも流行っているので、外を歩くときだけでなく、電車の中や人混みに入る時なども着用するとよいでしょう。大量飛散する時期には洗濯物や、コートなどにも付着し、家の中で舞う場合もあります。乾燥している時期ですし、家の中で洗濯干しをすると、花粉もつかず室内の空気も潤って鼻にやさしい環境を作れます。コートや上着も外出したら玄関口で叩いておくと室内に持ち込まずに済みます。
2)薬物治療
抗ヒスタミン剤
: 鼻水を抑え、目や皮膚のかゆみにも効く薬で、内服が基本ですが、点眼薬もあります。内服薬は効果が強いものほど眠気が出やすい傾向がありますが、個人差が大きいため、使って手応えを見ながら選ぶのがよいでしょう。鼻水と同時に唾液の分泌も止めるため、口が渇き

ます。また、便秘しやすかったり、前立腺肥大の症状が出やすいものもあります。
ロイコトリエン拮抗剤(LT拮抗剤): 粘膜の腫れをとるので、鼻づまりによく効きます。こじれたときは特に有効です。
副腎皮質ステロイド:アレルギーによる炎症を抑える薬で、点鼻薬や点眼薬でよく使われます。鼻閉など粘膜が腫れてる時や目のかゆみが強い時は有効です。前記の内服で症状が治まらないときは切り札的に内服します。また、重症な場合は注射薬で使うこともあります。内服や注射を長期に続けると副作用が出やすいので最低限の使用が望ましいです。
3)舌下免疫療法
 以前から、注射で行われてきた減感作療法の現代版です。抗原となるスギ花粉の成分を注射する代わりに、毎日口の中に垂らし、粘膜を刺激することで、スギ花粉に慣らしていこうという治療です。花粉のシーズンが終わってから開始し毎日自宅で行いますが2〜3年は続けないと効果が感じられないようです。対ダニアレルギーの薬剤もあります。

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