TITLE>★★すこやか生活18巻2号 鎌倉市大船 山口内科すこやか活★★今月のテーマは”フレイルとサルコペニア”です 

鎌倉市大船 山口内科 すこやか生活18巻2号

すこやか生活

フレイルとは?

 近頃、フレイルという言葉をよく耳にします。人は高齢になると、徐々に心身が衰えてきて、人の助けを受けなければ日常生活が成り立たない要介護状態になります。しかし、脳卒中やガンなどの体に制限が加わる病気を除いて、健常者が一足飛びに要介護状態に陥ることはありません。体の余力(予備能力)は、年齢とともに少しずつ低下し、健康で生活できる期間(健康寿命)が減っていきます。ほぼ、正常に生活できる期間から、人の手を借りて生活しなければならない要支援・要介護状態の間の期間を英語で (虚弱)と呼びます。要支援・要介護に陥る一歩手前ですが、まだ挽回の余地があるこの時期は、日本人にわかりやすい和製英語でフレイルと呼ばれるようになりました。  図を見ながらフレイルをも

う一度確認すると、

加齢によって心身の恒常性が損なわれ、脆弱になってしまい、要支援・介護に陥る手前の状態です。
 このフレイルの状態では、@神経系統の障害、A筋力の低下、Bエネルギー代謝の障害が折り重なって起こっています。別の視点で見ると、
A)身体機能の低下、B)低栄養状態、C)認知機能の低下、D)感覚機能の低下(視覚、聴覚その他)とも言えます。
米国の
Frailtyの定義は(Fried ら)
@体重減少
A主観的疲労感
B日常生活活動量の減少
C身体能力(歩行速度)の減弱
D筋力(握力)の低下
 @〜Dのうち、3つ以上あれば
Frailityありとなります。

国立研究開発法人国立長寿医療研究センター
 病院レター
49 より

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