ステロイドの上手な使い方

1.処方どおり服用すること
 前述のようにプレドニンやメドロールなどのステロイドには即効性がありません。このため、使うならある程度計画的に使わなければなりません。従って、ロキソニンなどの頭痛薬と同様に、調子が悪いときだけ一錠飲む様な使い方はお勧めできません。基本的に用法どおりに使いましょう。点鼻薬や軟膏も同様です。
2.内服薬はできるだけ短期間にする
 ステロイド剤は薬効が高い薬ですが、長期的に使うと様々な副作用がでます。アレルギー性鼻炎で使う点鼻薬やぜん息で使う吸入薬、そして軟膏などの外用薬は、常用量ではこの限りではありません。しかし全身に働く内服薬や注射薬は話が別です。プレドニゾロン1錠(5mg)は成人の副腎で分泌されるコルチゾールの1日量に相当します。このためプレドニゾロン換算

5mgを超える量を月単位で服用すると、少しずつ顔が丸くなる他、様々な体の変化が起こります。膠原病など止む終えない場合を除いて、花粉症などの軽い疾患では、できるだけ少量で、短期間の服用が懸命です。
3.外用薬は使い分ける
 軟膏は1錠あたりの力価が同等な内服薬と違い、1本1本強さが異なり使い分けられています。前ページでまとめたマイルドやミディアムは敏感な目の粘膜や皮膚が薄くシミが目立つ顔面に使われます。ストロングは足や腕の湿疹など一般的な皮膚に使われ、これ以上の強さのものはよほど強い皮膚の炎症か難治性の湿疹など、使われる機会が限られています。ストロンゲストなどは皮膚科医の観察下での使用が望ましく、決められた場所以外に塗らないようにしましょう。弱いものは別の場所に塗っても結構です。

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