頭蓋骨骨内の原因による頭痛

骨自身の痛み
多発性骨髄腫
 骨の内側にできるがんの仲間です。骨髄ならどこにでもできますが、頭蓋骨の中にできると、レントゲンで頭蓋骨が「丸いあなぼこだらけ」になります。たいがい血液検査で発見され、以前は抗ガン剤での治療のみでしたが、近年は新しい分子標的薬や、妊婦が服用して奇形児が生まれるといった社会問題をおこした「サリドマイド」が有効であることがわかってきました。
頭蓋骨骨折
 ほとんどが外傷(ケガ)が原因で、骨折が内側まで達していると、透明でシャビシャビした髄液が鼻などから漏れ出てきます。

骨周囲の痛み
副鼻腔炎・中耳炎
 純粋に骨と言えませんが、鼻づまりが原因で、骨の隙間にある洞穴の副鼻腔や中耳に炎症を起こし、洞穴内圧が高まると、頭痛を感じます。このタイプの頭痛は、炎症の場所を中心に痛みが出ます。副鼻腔炎なら、目の上下や眉間を中心とした頭痛、耳の奥が痛めば中耳炎といった具合です。細菌感染がからんでいる場合が多いので、通常熱がでます。
 治療は原因となっている鼻や耳管のつまりをとりながら、抗生物質で細菌を退治することです。繰り返す場合は、つまりの原因となるアレルギー性鼻炎を、上手にコントロールしていくことが大切です。






頭の筋肉痛(筋収縮性頭痛)

 皆さんが頭痛と感じている痛みのほとんどが頭の中が原因の痛みでないとしたらどう思うでしょうか?実は、頭痛で最も多いのがこのタイプです。
筋収縮性頭痛(筋緊張性頭痛)
 頭痛が起こる仕組みは以下のとおりです。重い頭を支えている首の筋肉は、度重なる緊張やストレスの結果、かちかちにこります。この筋肉は、頭蓋骨の外側に巻き付いている筋肉と連動し、この筋肉もギューッと収縮します。この頭をハチマキで占められたように感じる圧迫痛こそが頭痛の横綱、筋収縮性頭痛です。圧迫といっても頭蓋骨は固いので、外側からいくら強

く押しても、その圧は中に伝わりません。頭蓋骨を縄のような筋肉で締め上げることで、頭蓋骨の外側の神経や、締め上げている筋肉自身が感じる痛みが頭痛の正体です。このため、ストレッチや、マッサージをすることで筋肉をゆるめると痛みがスッと消えたり、軽減します。締め付け感や首筋や肩のこりがひどい時はこのタイプが疑われます。
治療)いわゆるNSAIDsと言われる、ロキソニン、バファリン、イブなどの頓服が良いでしょう。マッサージ、ストレッチや入浴、筋肉をゆるめる薬、湿布や筋肉の塗り薬が有効なこともあります。

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頭痛時の上手な対応