秋に向けた対策

 今まで漠然と書きつづったポイントをまとめておきます。
1)予防(かからない、うつさない)
 マスク、手洗い、人混みを避けるなどです。集団発生の兆候がある場合は極力自宅待機で感染拡大を防止します。
2)かかったかなと思ったらすぐに行動
 新型インフルエンザによるARDSは急速に悪化します。おかしいかなと思ったら、電話で問い合わせた上、素早く受診し、インフルエンザかどうかの診察が

必要です。治療はすみやかな抗ウイルス剤の使用です。
3)自宅治療のポイント
 毎日体温や症状の推移を記録しておきましょう。「インフルエンザ自己管理表」をお使い下さい。息切れなど肺炎・ARDSが疑われる場合は、すみやかに医療機関に電話で相談し、指示を仰いで下さい。脳症が疑われる場合も同様です。自宅安静は7日間確保するなど、長めでお願いします。


明るいニュースと暗いニュース
 タミフル耐性のH1N1ウイルス株の検出が相次いでいます。幸いに、抗ウイルス剤3種CS-8958(第一三共),ベラミビル(塩野義),T-705(富山化学)の発売が近くなってきています。今のところどれも効果良好と報じられており、問題となる副作用がなければ明るいニュースです。
 予防としてワクチンが期待されていますが、全ての国民に行き渡るほど生産される見込みはありません。その上お金に任せて海外から調達するのも発展途上国からの批判を浴びるため、期待薄です。
今年は運のよい人は予防接種を受けられ、残りの多くの方々は、抗ウイルス剤での治療を優先させることになります。手遅れにならぬよう、早めの受診がポイントです。

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