水をたっぷり飲む習慣があれば、
血液の流れが良くなるので、
虚血になりにくいですね

高齢者はトイレのたびに
水分補給を心がけよう

「虚血が起こりやすいのは、動脈硬化が始まっている中高年の人。脳梗塞だけでなく、狭心症や心筋梗塞は、起床時に発作を起こすことが多いので、できれば寝る前にコップー杯の水を飲むといいでしよう」
 高齢になると、〃トイレの回数が増えるから、水ば控えてしまえ〃と考えがちだが、それはむしろ危険だという。
「ぐっすり眠っている夜間は、体の水分が出て行く一方で補給ができず、脱水状態に陥りやすい。あらかじめ水を飲んでおくほうが安心ですね。お年寄りが夜、トイレに1〜2回起きるのは自然なことです。老化した腎臓ではおしっこを濃縮する機能が低下して、うすいおしっこが多量に出るからなんです。3〜4時間

たつと膀胱がいっぱいになるので、目がさめてトイレにいく。これを恥ずかしいとか面倒くさいなんて思わずに、水を補給するチャンスができた、と前向きに考え、おしっこに行くたびにコップー杯の水を飲みましよう」
 もちろん、水を飲むだけで心筋梗塞や動脈硬化にならない、というわけでばない。
「高カロリー食、喫煙、運動不足。これらが心筋梗塞など、動脈硬化性疾患の主因といわれています。飲水の効果をさらに高めるために、野菜や魚中心のバランスのとれた食事、禁煙、節煙、適度な運動など、日常生活の見直しも心がけてくださいね」