膵ガン

 膵ガンは稀に、インスリンやガストリン、グルカゴンなどのホルモンを作る腺房細胞由来のガンやのう胞性疾患から発生するものもありますが、ほとんどが膵管の細胞から発生します。膵臓のガンは他臓器のガンと異なり被膜に覆われたり、塊を作らず、浸潤という触手を伸ばすように発育するケースが多く、膵臓の外側にも同様の形態で広がります。このため手術をしても取りきることができず、残ったガン細胞から再発するケースが後を絶たちません。ガンの中でも命を落とす頻度が高く、悪性度が高いガンとして知られています。また、早期には症状が出にくく、発見されたときには手遅れの場合が多く、発見時手術可能なケースが2割くらいです。また、手術ができても、5年生存率は2~4割と芳しく

ありません。
検査CTや、MRI、超音波検査が行われます。超音波では膵臓が見にくい方もおり、検査をしていても早期のガンを発見できない場合も多々あります。CEACA19-9などの腫瘍マーカーも早期発見には役立ちません。
治療
 可能な限り腫瘍を切除するのが基本です。手術をできないケースや手術に加えて化学療法(抗ガン剤)が行われます。しかし、化学療法は無効な場合も多く、放射線はほとんど効かないため行われることは稀です。膵臓は、腹部といっても背骨側で、神経の多い場所にあるためガンによる腹痛や腰痛で悩まされる事が多く、麻薬系などの痛み止めを併用することが多いガンです。

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