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鎌倉市大船 山口内科 

血液の組成

 血液は、赤血球などの細胞成分と、水や水に溶けるアルブミンなどの液体成分で成り立っています。
細胞成分:ここには、赤血球、白血球、血小板が含まれています。赤血球には、ヘモグロビンと呼ばれる鉄を持つタンパク質を持ち、肺で取り入れた酸素を、全身に運ぶ働きをしています。ヘモグロビンは酸素を取り込むと鉄が酸化され、鮮やかな赤になります。血液が赤いのはこのためです。白血球は大きく分けて小型のリンパ球と少し大きな顆粒球、大きな単球があります。このうち顆粒球は細菌感染などで増加し、菌と戦う好中球、アレルギー疾患の時に増加する好酸球、そしてヒスタミンなどのアレルギーや炎症をおこす物質を分泌する好塩基球に分類されます。細胞成分はすべて骨髄の幹細胞から分化して生まれます。幹細胞は、骨髄性幹細胞とリンパ性幹細胞へ分かれ、上記の細胞達の元となる○○芽球へと進化し、徐々に進化し成熟した細胞達になって行きます。成熟した細胞が骨髄からそのまま出てくるものは骨髄性と呼ばれ、リンパ球以外の細胞成分すべてが含

まれます。リンパ球は骨髄で生まれ、すぐさま、胸腺やリンパ節に移動し、そこで成熟してから血液中に出て活躍します。リンパ球は、T細胞とB細胞と呼ばれるものに分類されます。T細胞は免疫をコントロールしたり、直接ウイルスや腫瘍を攻撃したりします。B細胞は、リンパ節の中で形質細胞となり、形質細胞は、IgGなどの免疫グロブリンを作り、免疫に貢献しています。ワクチンの効果は、この形質細胞のお陰です。血小板は骨髄の巨核球の細胞質部分がちぎれて血液中に出てきたものです。血小板は血管が破れて出血した際に、集まってきてパッチを形成し、出血を止める働きがあります。これら血球成分は、簡単な血液の検査でどのような状態であるかすぐ知ることができます。
液体成分:水、塩分、アルブミンや免疫グロブリン他様々なタンパク質が含まれ、全身へ必要な成分を運んだり、水や塩分、酸・アルカリのバランスを摂るなど重要な役割を果たしています。また、液体の流動性が十分でないと、細胞成分も自由に体内を巡ることができません。

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