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体内の水分が不足することを脱水と呼びますが、単に水だけ不足し浸透圧が高い高張性脱水と、水に加え塩分も不足し浸透圧が下がる低張性脱水の二通りあります。この違いを見てみましょう。なお、この中間に位置する、等張性脱水もあります。 高張性脱水: 体の水が主に失われ、それに見合った水分を摂らなかったときに起こる脱水で、Na+その他の成分は比較的失われないタイプです。汗や尿から水分が出すぎたり、下痢やおう吐で水を失い、これに水の摂取不足が重なって起こります。糖尿病の高血糖で、細胞外液内の糖で浸透圧が上がって起こることもあります。細胞外液中の水のみが失われると、外液中のNa+やCl-、タンパク質濃度が高まります。図1の細胞外液の容量が減るとショックになるので、細胞内液側から水だけが移動し、細胞外液の容量を維持されます。すると、細胞内液側の水がひどく不足します。 循環する血液は保たれているので、皮フは温かく、
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赤味を帯びています。ノドがカラカラに乾くのも特徴です。脱水が進むと、幻覚をみたり興奮したり、意識障害を起こすこともあります。 低張性脱水: 水だけでなく、Na+やCl-など細胞外液の成分も同時に失ったのに、水だけを摂取し、細胞外液のNa+やCl-などの濃度が薄まった場合です。外液は細胞内液の浸透圧より低くなるため、外液からの水分は細胞内へ吸い取られ、外液の総容量が低下します。おう吐、下痢の他、利尿剤の効き過ぎなどが原因となります。ノドの乾きは起こらず、頭痛、低血圧、頻脈、循環不全で手足が冷たくなったり青白くなります。また、全身倦怠感が強く、眠くなったり、ぐったりします。 等張性脱水: 水とNaがほぼ同じ割合で失われた場合です。下痢や出血、やけどなどが原因となります。ノドの渇き、脱力感、食欲不振、めまいなどの症状が出ます。状態も症状も、高張性と低張性の中間です。
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