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"免疫を高めると病気になりにくい。"そう、お考えになる方が多いと思いますが、残念ながら免疫力を直接高める薬はありません。健康食品やそれに近かったクレスチンのような過去の薬は、効能書きは立派だったものの有効なものはありません。間接的に高める薬剤はあり、代表が予防注射(ワクチン接種)です。これは特定の感染症に対する抗体を作ることで免疫力を高めています。また、免疫力を弱めるAIDSウイルス(HIV)に対する治療薬なども減少していたリンパ球の数を増加させ、免疫力を高めます。その他はぱっとしないものばかりです。 免疫力を弱める薬 1)ステロイドホルモン
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プレドニゾロン、ベタメタゾンなどです。これらは、免疫の行き過ぎで起こる病気の治療に使われます。長期に使うと血圧や血糖値が上がったり、骨がもろくなるなど様々な問題が起こるため、吸入や点鼻、軟膏など局所療法以外はだらだら使わない方がよいでしょう。 2)抗ガン剤や免疫抑制剤 古くからの抗ガン剤は、近年の分子標的薬と違って、ガン細胞だけを狙うことができず、免疫を担当する白血球などの新陳代謝が早い細胞も殺し、免疫力を落とします。従ってガンの治療をしている方は要注意です。臓器移植やリウマチ、膠原病その他の自己免疫疾患で使われる免疫抑制剤は呼んで字のごとく免疫力が低下し、感染症に弱くなります。
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