気温が上がると、体の熱を逃がすため、少し動くだけでもどっと汗をかきます。また、熱を冷ますため、ラジエーターの働きを持つ皮膚の血管が拡張し、皮膚が紅潮します。ちょうどお風呂上がりや、お酒を飲んだときと同じです。血管が拡張すると血圧が下がり、脳虚血(俗に言う脳貧血)でめまいがします。暑い時期は、汗を多くかくので、皮膚にでんぷう菌や白癬菌(水虫やタムシ)がはびこります。
 逆に気温が下がると、体が熱を逃がすまいと血管を収縮させ、皮膚を青白くします。その結果、血圧は普段より上がります。一般に寒い時期は乾燥するので、皮脂が欠乏し、皮膚がカサカサになってかゆくなります。
 寒暖の激しい時は、自律神経のバランスを崩しやすい時です。皮膚は、寒冷刺

激や、温暖刺激に敏感ですから、反応性のじんま疹を起こします。鼻の粘膜が刺激されると、急にくしゃみが出たり、鼻水が出たりします。
 寒冷刺激に対しては、1枚よけいにはおったり、マスクをする事が有効です。温暖刺激に対する対策は難しいですが、形にとらわれず涼しい出で立ちにすることが一番です。クールビズなども、その一環として良いでしょう。寒暖の変化が大きい場合は、こまめに脱ぎ着するよう、予備の上着を持ってでかけましょう。
 なお、大人はこのようなタイムリーな対応が可能ですが、お子さんには無理です。急にくしゃみをしたり、鼻をすすったり、セキをするのは、お子さんの体が変調をきたしているサインです。お子さんの微妙な変化を放置せず、大人がしている対応と同様な対策をしてあげてください。


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