片頭痛

  頭の右側が痛いなど、片側が痛くなったとき、まず思い浮かぶのが片頭痛でしょう。漢字のイメージは間違っていませんが、片頭痛は他の頭痛と比べると際だった特徴がありますので、頭の片側が痛くなったら次の特徴の有無を思い浮かべて下さい。

1)前兆
  痛みの30分くらい前に目がチカチカするような光を感じたり、一瞬ものが見えにくくなったりします。

2)頭痛の特徴
  
片頭痛は頭の動脈が拡張して、血液がドッと脳に流れ込んで起こる頭痛です。そのため、心臓の動きに一致して、ドッキンドッキン、ズキンズキンといった拍動を感じます。吐き気や、おう吐、腹痛、顔面蒼白、逆に顔面紅潮、発汗などの自律神経失調と言ってよい症状を伴います。頭痛の持続は半日から一日で、ひどい方は3日続くこともあります。

3)遺残症状
  頭痛が去ったあと、1日か2日、ひどく疲れた感じが残ったり、頭重感や、肩や首のこわばりが残ったりします。

4)その他の特徴
 片頭痛は女性に多く、10代〜20代に初発するようです、

年齢とともに頭痛の頻度が少なくなり、60代になるとほぼみられなくなります。また、母親を介して遺伝することが多いようです。

片頭痛の治療
 治療の基本は、片頭痛が起こりそうないやな予感(前兆)がしたときに、すぐ血管収縮剤を服用することです。

1)カフェルゴット
 血管収縮剤です。まず1錠、症状が収まらなかったら30分間隔で、1錠ずつ1〜2回追加してください。クリアミンも同系統の薬剤です。

2)バッファリンなどの鎮痛剤
 軽症の方は、これだけで症状が収まることもあります。血管収縮剤との併用もかまいません。

3)予防的治療
 片頭痛治療の基本は、発作が起きたときに治療することですが、一度起こると数日間つらい思いをするので、発作の頻度の多い方は予防的治療の対象になります。
 予防薬としては、テノーミンなどβ
-ブロッカーや、ジヒデルゴットなどの血管収縮剤などが一般的です。また、最近は新しいタイプの薬も開発されています。