すい状態となります。その後、小腸内へと入ると分解された食物の栄養素に加え、水分の吸収も起こります。水はおよそ90%以上がここまでで吸収されています。小腸内を4〜5時間で通過すると、いよいよ大腸に入ります。大腸の右側(上行結腸)あたりではまだ粥状の便が停滞しており、徐々に水分の吸収が行われています。水分が吸収され、便が硬くなってくると、大腸の蠕動運動が起こり、便がS状結腸や直腸へと運ばれます。直腸に便が到達すると、その便のボリュームにより腸を押しのばす圧力や便に含まれる胆汁酸に刺激され便意をもよおします。すると腹壁の筋(腹筋など)や横隔膜の運動で、マヨネーズのチューブを絞るように便が絞り出されます。このお腹の中の圧力が上がるのと同時に、内肛門括約筋と外肛門括約筋がゆるんで便の出口を開きます。ここまでの便通が起こる仕組みのどこかがうまく行かないと便秘が起こってきます。
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